Turkish Stories APP
トルコ言語協会のトルコ語辞典によると、昔話とは「一般的に民衆によって生み出され、空想に基づき、口承文学の中で語り継がれ、主に人間、動物、魔女、精霊、巨人、妖精などの存在が体験する超自然的な出来事を描写する文学の一形式である」と定義されています。昔話は、世代から世代へと語り継がれる口承文学の重要な文化的財産の一つです。
昔話は、聞き手の想像力、集中力、記憶力、言語能力、語彙力を向上させるだけでなく、読書や聞く習慣を身につける手助けをします。昔話を聞きながら育った子どもたちは、より多くの好奇心を持ち、質問するようになることも知られています。
アタテュルク文化・言語・歴史高等研究機構アタテュルク文化センターによるトルコの昔話を守る取り組み
私たちは、共和国時代のトルコで初めての取り組みを行っています。
イスラーム以前の時代から現代に至るまでの昔話の集積はすべて、時代に合った技術を用いたデータベースを通して、すべての国民に提供されています。包括的な全集編纂により、私たちは私たち自身の昔話の保護と継承に努めています。 この点において重要な一歩を踏み出したのが、約5年前に始まったトルコの昔話全集プロジェクトです。トルコの昔話全集プロジェクト(通称TÜMAK)は大統領府の支援を受け、まずトルコ国内の昔話の全集編纂に着手しました。
時代に合った技術的手段を用いて全国から集められた昔話は、まずその分野の専門家である編集者によって分析され、次にジャンルごとの特徴を備えた昔話が選択され、書式の統一が図られます。最後に、各分野で著名な学者で構成されたプロジェクト学術委員会の承認を得て、ウェブサイトwww.masal.gov.tr で公開されます。
TÜMAKの一環として集められたテキストの中から、評価基準に基づいて、最も美しいトルコの昔話の数々が選ばれました。選ばれた昔話の一部は、専門委員会の監修のもとに再執筆され、挿絵が描かれ、音声が録音され、書籍として出版されました。子ども向けのトルコ昔話選集プロジェクトとして、3シリーズに分けて完成した25冊の昔話が子どもたちに無料で配布されました。
昔話がいっぱいトルコ
私たちは、今こそ、子どもたちや孫たちに自分たちの昔話を読み聞かせて、育てていこうと考えました。そこで時代のニーズに対応した技術を利用し、昔話を保護者の皆様に提供することにしました。当機構の情報技術の専門家によって開発された『Masal Masal Türkiye(昔話がいっぱいトルコ)』というモバイル・アプリケーションでは、昔話を地域や種類ごとに分類しました。昔話を読むのが好きな方のためにはテキストを、聞くのが好きな方のためにはそれぞれの昔話を音声化したコンテンツを用意しました。さらに、標準語のイスタンブール方言だけでなく、トルコで初めて、それぞれの地域の方言でも昔話を聞けるようにすることで、地域の特色豊かな昔話の語り方を重視し、伝統を守ろうと努めました。
本プロジェクトとモバイル・アプリケーションの実現を常にご支援くださったトルコ共和国大統領をはじめ、文化観光大臣、高等機構と機構長の皆様方に感謝の意を表します。また、プロジェクトの実現のために、5年間にわたり粘り強く継続的に多大な努力を注いでくださったプロジェクト運営委員会、当機構の関係者各位、そして、奨学生に心より感謝を申し上げます。
アプリストアからダウンロードでき、日々新しい昔話が加わり充実していくモバイル・アプリケーションのおかげで、トルコの子供たちは自分たちの昔話を読んだり聞いたりすることができるようになります。伝統の復活を願い、昔話が忘れ去られることがないように、読み、語り、聴きましょう...。


